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経理の人手不足はなぜ起きる?AIで補う業務の実務見極め方

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こんにちは、会計×AI.com運営者のコマニです。

求人を出しても応募が少ない。採用できても月末の忙しさは変わらない。一人経理が休むと請求、支払い、入金確認、月次決算が止まる。中小企業の経理で、こうした人手不足に悩む会社は珍しくありません。

ですが、人を一人増やせばすべて解決するとは限りません。紙からExcelへ転記し、同じ数字を別の台帳へ写し、承認待ちを何度も追いかける流れが残っていれば、新しく入った人も同じ作業に追われます。退職者が出るたびに、採用と引き継ぎを繰り返すことにもなるでしょう。

結論から言うと、経理の人手不足は、採用だけに頼らず、やめる仕事、回数を減らす仕事、仕組みに任せる仕事、人が判断する仕事を切り分けることで改善できます。AIは経理担当者の代わりに責任を負う存在ではありません。資料収集、形式変換、照合候補、質問文、報告文の下書きを任せ、人は例外処理、社内調整、原因説明、承認へ時間を使うのが現実的です。

  • 経理で人手不足が起きる本当の原因
  • 採用する前に減らしたい作業
  • クラウド会計とAIの任せ分け
  • 90日で改善を進める手順

この記事の結論

経理の人手不足対策は、採用、外注、クラウド会計、AIのどれか一つを選ぶ話ではありません。まず件数、所要時間、承認待ち、差戻し、例外を測り、不要な作業を減らします。そのうえで、定型処理は仕組みへ、判断と承認は人へ残す設計に変えると、少人数でも月末を回しやすくなります。

この記事の主な内容

  • 中小企業の人手不足とAI活用の現状
  • 経理業務が一人へ集中する理由
  • 廃止・標準化・自動化の順番
  • 採用・外注・AIの選び方
  • 30日・60日・90日の実行計画

経理の人手不足は採用だけでは埋まらない

人手不足という言葉から、最初に求人を思い浮かべる方は多いはずです。もちろん、決算、税務、資金管理などの知識を持つ人材が必要な会社はあります。ただ、現場の作業を見ていくと、人数だけではなく、仕事の流れが人を忙しくしている場面も少なくありません。

中小企業全体で人手不足が続く

2026年版中小企業白書・小規模企業白書の概要は、労働供給制約社会の到来によって、中小企業の人手不足がさらに深刻になるおそれを示しています。経理だけが採用難なのではなく、会社全体で採用候補を取り合う環境です。

経理経験者には、会計知識だけでなく、クラウド会計、表計算、請求書、経費精算、インボイス、電子帳簿保存への対応も求められます。仕事の範囲が広いのに、会社ごとのやり方を覚える負担も大きい職種です。採用できても、紙と属人ルールが多い会社では定着まで時間がかかります。

AI活用はまだ全社へ広がっていない

同白書によると、2019年以降の省力化投資でAI活用に取り組んだ中小企業は30.3%でした。また、AI活用企業の部門別回答では、バックオフィス部門で「活用している」が73.4%です。後者はAIを活用した企業を母数とする数字であり、全中小企業の73.4%がバックオフィスAIを使っているという意味ではありません。

AIを活用していない理由では、「活用する業務がイメージできていない」が63.4%、「活用を推進する人材が不足している」が40.0%でした。さらに、社内ルールやガイドラインがないという回答も26.2%あります。いずれも2026年4月公表資料の複数回答です。

この結果から見えるのは、ツールがないから進まないのではなく、何を任せ、誰が確かめ、誤りが出たらどこへ戻すかを決められていない会社が多いということです。経理の人手不足をAIで補うなら、製品選びより先に対象業務を具体化する必要があります。

人を増やしても転記は残る

一人経理へ補助担当を付けても、銀行明細をCSVで取り、請求一覧と照合し、別の表へ貼り、会計ソフトへ入力する流れが変わらなければ、二人で手作業を分けるだけです。繁忙期は楽になりますが、作業量そのものは減りません。

採用した人が退職すれば、会社独自の手順をまた教え直します。そこで、採用活動と同時に、引き継ぎやすい仕事へ変える必要があります。手順、入力元、出力先、締切、承認者、例外時の連絡先が見える状態なら、新しい人も業務へ入りやすくなります。

経理の人手不足対策を話し合う日本の中小企業チーム
作業量と担当の偏りを見ながら、人とAIの役割を考えるイメージ

経理が足りなくなる六つの原因

経理の忙しさは、取引件数だけでは決まりません。待ち時間、差戻し、探す時間、同じ情報の再入力が積み重なると、少ない件数でも月末が詰まります。原因を六つに分けると、採用以外の打ち手が見えやすくなります。

月末に仕事が集中する

請求書の到着、経費申請、売上確定、棚卸、入金確認が月末から月初へ集まる会社では、月の途中に余裕があっても締め期間だけ人が足りなくなります。これは年間の人数より、仕事が届く時期の問題です。

締切を一つにせず、経費申請は週次、請求書は受領時、入金差異は日次または数日ごとに確認すると、月末の山を低くできます。経理部だけで決めても動かないため、営業、購買、管理職の締切と責任も合わせて変えます。

紙と手入力が多い

紙の請求書を開封し、PDFへ保存し、一覧表へ入力し、支払予定へ転記し、会計ソフトへ登録する。情報が同じでも保存先が変わるたびに入力が発生します。コピーと貼り付けでも、列ずれや対象月の間違いは起きます。

最初に目指すのは高度なAIではなく、同じ情報を一度だけ入力する流れです。請求、支払、会計の情報をつなぎ、銀行やカードの明細を自動取得できれば、AIを使わなくても転記を減らせます。

担当者しか判断基準を知らない

「この取引先はいつもこの科目」「この請求は部門を二つに分ける」といった判断が担当者の頭だけにあると、休暇や退職で仕事が止まります。手順書があっても、正常な例だけで例外が書かれていなければ代替できません。

判断条件、確認する資料、承認者、過去の例外を短い記録にします。すべてを完璧なマニュアルへ変える必要はありません。迷った案件をその都度残し、次回の検索に使えるようにするだけでも属人化は減ります。

承認待ちが見えない

経理担当者が作業している時間より、上長の承認、部門の回答、証憑の再提出を待つ時間が長い会社もあります。待っている間に別の仕事へ移り、回答が届いたら元の資料を探し直すため、切り替えにも時間を取られます。

案件ごとに、担当、期限、現在地、次の行動を見えるようにします。AIで督促文を作る前に、どこで止まっているか分かる台帳やワークフローが必要です。止まり場所が不明なまま自動通知を増やすと、通知だけが増えてしまいます。

システムが分かれている

請求書、経費精算、販売管理、銀行、会計が別々で、データの受け渡しを人が担当していると、連携の数だけ確認が増えます。CSVの列名や日付形式が違うだけでも、毎月の加工が必要です。

連携できるものはAPIや標準連携を優先し、できないものは取込形式を固定します。生成AIへ毎回自由に変換させるより、同じ入力から同じ出力を作る定型処理は表計算のクエリやプログラムの方が再現しやすい場合もあります。

例外を定型作業へ混ぜている

大半は決まった処理なのに、少数の特殊取引へ合わせて全件を人が確認していると、件数に比例して負担が増えます。反対に、例外まで無理に自動登録すると、後から修正する手間と危険が増します。

定型、要確認、承認必須の三つへ振り分け、例外だけ人へ戻します。AIは不一致候補や低信頼の取引を見つける役に向きますが、不正や誤りを断定させず、根拠となる証憑と元データを人が確認してください。

原因 最初に測るもの 先に試す対策 人に残す役割
月末集中 日別件数、締め遅延 週次締め、早期回収 優先順位の決定
紙と転記 入力回数、再入力件数 電子受領、データ連携 原本と内容の確認
属人化 担当者限定の作業数 判断条件と例外記録 例外判断
承認待ち 待機日数、差戻し回数 担当と期限の可視化 承認と理由記録
分断 CSV加工、貼付回数 標準連携、形式固定 連携結果の検算
例外混在 例外率、修正率 定型と例外の分岐 証拠を見た確定

採用前に減らす仕事を決める

人を増やす前に、今の仕事をそのまま引き継ぐ価値があるか見ます。ここを飛ばすと、新しい担当者へ不要な帳票や二重入力まで教えることになります。順番は、廃止、回数削減、標準化、クラウド化、AI、外注、採用です。

一か月の作業を記録する

業務名だけでなく、件数、作業時間、待ち時間、差戻し、例外、使う資料、入力先、承認者を記録します。「請求書処理に二日」ではなく、受領二時間、入力四時間、承認待ち三日、差戻し二時間のように分けます。

待ち時間と作業時間を分けると、増員が効く場所と効かない場所が見えます。承認待ちへ人を追加しても速くなりません。反対に、月末の照合作業が純粋に多いなら、補助者や外注を入れる効果があります。

やめる帳票を決める

誰も見ていない日報、会計ソフトと同じ内容のExcel、過去の担当者が念のため作った一覧が残っていないでしょうか。利用者、目的、利用頻度、代替画面を確認し、使われていない帳票は廃止候補にします。

経営会議で見る資料も、数字の細かさより判断に必要かで選びます。毎月すべての科目を説明するのではなく、基準を超えた差異と重要案件を中心にすれば、作成と確認の両方を減らせます。

入力項目と締切をそろえる

部門ごとに異なるExcelを使う会社では、AIを入れる前に列名、日付、金額、部門、取引先、証憑リンクの形式を合わせます。入力時点で必須項目を設ければ、経理が後から問い合わせる回数も減ります。

申請者へ会計用語を覚えてもらう必要はありません。「用途」「利用先」「対象部門」「取引日」を日常語で選べるようにし、会計科目への変換は経理側のルールへ任せます。入力する人と確定する人の役割を分ける設計です。

経理業務の件数と待ち時間を確認する日本の担当者
作業時間と承認待ちを分け、詰まりやすい工程を見つけるイメージ

◆コマニのワンポイントアドバイス

「忙しいからすぐAIを入れたい」と思う時ほど、まず一週間だけ作業と待ち時間を記録してください。AIへ渡す仕事が具体的になり、導入後も本当に楽になったかを比べられます。

クラウド会計とAIを分けて使う

クラウド会計とAIは同じ役割ではありません。クラウド会計は取引データを集め、帳簿やレポートへつなぐ基盤です。AIは、文章や表から候補を作り、例外を見つけ、説明の下書きを作る補助役として使います。

クラウド会計は転記を減らす

銀行口座やクレジットカードの明細を会計ソフトへ連携すれば、通帳や利用明細からの手入力を減らせます。請求、支払、経費、会計をつなげられる会社では、同じ取引を別々の台帳へ写す場面も少なくなります。

ただし、連携すれば正しい帳簿が自動で完成するわけではありません。私も自動登録ルールを増やしすぎたことで、似た取引を誤って同じ科目へ寄せてしまった経験があります。条件を狭くし、金額帯や取引内容も見て、人が確認する対象を残す方が安定しました。

freee会計の初期設定や日々の流れは、freee会計の使い方の記事でも解説しています。

AIは候補作成へ使う

AIに任せやすいのは、受領したファイルの一覧、列名の変換、未提出者の抽出、不一致候補、問い合わせ文、差異の確認質問、手順書、月次コメントの下書きです。出力が正しいか、人が元資料へ戻って確かめられる仕事を選びます。

一方、会計科目、税区分、支払先、振込額、計上月、申告数値の確定は人へ残します。AIが自信ありと答えても、取引の背景を知らない場合があります。判断の理由と根拠資料を一緒に表示させ、承認者が確認してください。

定型処理は固定ルールも使う

毎月まったく同じCSVを同じ列へ変換する作業は、表計算のクエリ、マクロ、簡単なプログラムの方が再現しやすい場合があります。AIは形式が変わる資料や文章、例外候補の発見に向きます。すべてを生成AIへ寄せる必要はありません。

経理AIエージェントを使う場合も、読み取り、候補作成、人の承認、書き込みを分けます。詳しい境界は経理AIエージェントの記事をご覧ください。

仕事 主な担当 AIの使い方 確認方法
銀行・カード明細の取得 クラウド会計 未処理候補の抽出 件数と残高を照合
請求書の受領 受領システム 項目読取と不足候補 原本と主要項目を照合
入金消込 ルールと担当者 照合候補を提示 請求・入金・差額を確認
仕訳登録 経理担当者 科目と税区分の候補 証憑と取引実態を確認
月次コメント 経理責任者 差異質問と文章案 元数値と理由を確認
支払実行 承認者 予定表の下書きまで 作成と承認を分離

先に結論

人手不足対策として最初に選ぶなら、取引データの入口をクラウド化し、AIは候補と下書きへ使います。会計登録や支払いを無人化するより、探す、写す、待つ、聞き直す時間を減らす方が、少人数の会社では始めやすい方法です。

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採用と外注が向く場面

業務改善とAIで、経理の責任まで消せるわけではありません。会社の規模、取引の複雑さ、決算体制によっては、採用や外注を組み合わせます。人かAIかではなく、責任と繁閑に合う手段を選びます。

判断が常時必要なら採用する

新規取引が多い、複数事業がある、原価計算や在庫管理が複雑、資金管理と経営会議への説明が必要、といった会社では社内の経理人材が重要です。会社の事情を継続して学び、部門と調整できる人は、ツールだけでは代替しにくい役割を担います。

採用する場合も、転記要員としてではなく、例外処理、業務改善、月次分析、内部統制を担う役割を明示します。単純入力ばかりの求人では、経験者に仕事の魅力が伝わりにくいでしょう。

繁忙期や定型処理は外注する

年末調整、決算前の証憑回収、定型記帳など、時期や範囲を切り出せる仕事は外注が候補になります。採用までの一時対応にも使えます。ただし、委託先へ渡す資料、承認、データ保管、返却・削除、事故時の連絡を契約前に確認してください。

外注しても、支払承認、会社固有の判断、委託先の成果物確認は社内へ残ります。「丸投げ」ではなく、入力と下書きを委託し、確定は会社が行う責任分担にします。

税務判断は専門家へ確認する

消費税、資産計上、源泉徴収、申告の扱いは個別事情で変わります。AIや経理代行の出力だけで確定せず、必要に応じて税理士へ相談してください。正確な制度情報は国税庁や利用する会計ソフトの公式案内も確認します。

経理担当者とAIの作業受け渡しを確認する日本の管理職
候補作成はAI、例外判断と承認は人へ渡すイメージ

90日で経理の負担を減らす

人手不足の改善は、全業務を一度に変えない方が進みます。最初の30日で測り、次の30日で一つ試し、最後の30日で対象を広げます。月次決算をまたいで確認すると、普段と繁忙期の両方を見られます。

30日目までに現状を測る

請求書、経費精算、入金消込、支払、会計登録、月次報告から一つ選びます。件数、作業時間、承認待ち、差戻し、例外率、残業、締め日を記録してください。担当者への聞き取りだけでなく、実際の作業を一度見ることも大切です。

この段階では新しいツールを増やさず、不要な帳票、二重入力、月末へ集中する締切を減らします。入力項目と保存先も合わせます。改善前の数字がなければ、導入後の効果を印象だけで判断することになります。

60日目までに一つ試す

銀行明細の連携、請求書の電子受領、未提出者の抽出、CSV形式の変換、差異質問の作成など、元へ戻せる仕事を一つ選びます。本番データを使う前に、匿名化したコピーや過去月の資料で試してください。

合格条件は、速さだけでなく、件数一致、金額合計一致、欠落なし、誤候補の割合、復元できることです。AIの誤りはゼロを前提にせず、どの種類で間違えるかを記録します。月次決算の改善は月次決算をAIで自動化する記事も参考にしてください。

90日目までに運用へ入れる

試行で問題が少なかった範囲だけ本番へ移します。操作権限、承認者、停止条件、障害時の手作業、バックアップ、ログの保存期間を決めます。担当者が休んでも別の人が戻せるかを確認してください。

同じ方法を別業務へ広げる前に、締め日、残業、差戻し、確認時間がどう変わったか比べます。工数が減っても誤りや確認負担が増えたなら、条件を狭めるか、固定ルールへ戻します。

本番書き込みから始めない

AIへ広い編集権限を渡し、会計登録、支払先変更、振込、申告数値の確定まで連続実行させると、誤りの影響が大きくなります。読み取り、候補作成、承認、書き込みを分け、最初はコピーと読取中心で試してください。

AI利用の安全策を決める

経理データには、口座、取引先、社員、給与、契約、支払の情報が含まれます。AI利用のルールは、現場の注意力だけに頼らず、権限と手順へ組み込みます。

最小限のデータだけ渡す

全社共有ドライブや会計管理者権限をそのままAIへ渡しません。対象月、対象フォルダ、対象機能を限定し、不要な個人名、口座番号、顧客情報は削るか仮名へ変えます。入力用と出力用の場所も分けます。

変更前に人が承認する

外部サービスへの書き込み、ファイルの上書き・削除、支払や税務へ影響する操作には承認を置きます。承認画面には対象件数、合計金額、変更前後、除外件数、警告を表示させます。

ログと復元方法を残す

誰が、いつ、何を指示し、どのデータを読み、何を書き換えたかを記録します。同じ依頼を再実行しても二重登録しない識別子も必要です。バックアップから戻す手順を、担当者以外も実行できるか試してください。

経済産業省のAI事業者ガイドライン第1.2版は、人間中心、安全性、プライバシー、セキュリティ、透明性、アカウンタビリティなどを示しています。経理では、AIの出力を確定値ではなく候補として扱い、責任者が根拠を確認できる運用へ落とし込むことが重要です。

経理AIの権限と承認記録を確認する日本の経理責任者
対象・件数・金額・変更内容を確認してから承認するイメージ

経理人手不足の確認指標

改善できたかを判断するには、担当者の感想だけでなく、前後の数字を比べます。人を減らすことを目的にせず、締めの遅れ、残業、差戻し、誤り、休暇取得への影響を見てください。

指標 見る理由 悪化した時の確認
月次締め日数 経営への報告速度を見る 未提出と承認待ちの場所
経理の残業時間 月末集中を確認する 作業が別時間へ移っただけでないか
差戻し回数 入力品質を確認する 必須項目と説明が不足していないか
例外率 自動化できる範囲を見る 対象を広げすぎていないか
修正率 AIやルールの精度を見る 条件と元データの品質
承認待ち日数 人の詰まりを確認する 期限、代理承認、通知方法
担当者不在時の停止件数 属人化を確認する 権限、手順、例外記録

工数だけが減っても、修正率や確認時間が増えれば成功とは言えません。処理時間、誤り、確認負担、復元性を一緒に見ます。経理担当者が休めるようになったか、原因説明へ時間を使えるようになったかも大切な成果です。

経理の人手不足に関するよくある質問

Q1. 経理の人手不足はAIだけで解消できますか?

A. AIだけでの解消は考えにくいです。不要な帳票の廃止、締切の分散、入力形式の統一、クラウド会計、外注、採用を組み合わせます。AIは候補作成や下書きに向き、支払承認や税務判断は人へ残してください。

Q2. 一人経理は何から自動化すればよいですか?

A. 銀行・カード明細の取得、定型CSVの変換、未提出者の抽出など、元データへ影響せず答えを確かめやすい仕事から始めます。会計登録や振込の自動実行は後回しにしましょう。

Q3. 経理を採用するか外注するかはどう決めますか?

A. 会社固有の判断、部門調整、資金管理、経営報告が日常的に必要なら採用が向きます。繁忙期や定型記帳のように範囲と成果物を決めやすい仕事は外注候補です。どちらも承認責任は社内へ残ります。

Q4. AIへ経理データを渡しても安全ですか?

A. 利用サービスの規約と管理機能を確認したうえで、最小権限、対象フォルダ限定、個人情報の削減、変更前承認、ログ、バックアップを設けます。広い権限や全社データを最初から渡さないでください。

Q5. 効果はどの数字で確認すればよいですか?

A. 月次締め日数、残業、差戻し、例外率、修正率、承認待ち、担当者不在時の停止件数を前後で比べます。作業時間だけでなく、誤りと確認負担が増えていないかも見てください。

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まとめ

経理の人手不足は、求人だけの問題ではありません。月末集中、紙と転記、担当者だけが知るルール、承認待ち、分かれたシステム、例外の混在が、少人数の現場を忙しくします。

最初に一か月の作業、待ち時間、差戻し、例外を測り、不要な帳票と二重入力を減らしてください。次にクラウド会計でデータの入口をつなぎ、AIには一覧、候補、質問文、報告文の下書きを任せます。会計登録、支払承認、税務判断、最終締めは人が根拠を見て確定します。

人を減らすのではなく、人が判断と改善へ時間を使える状態を作ることが、人手不足対策の目的です。小さな一工程から始め、30日ごとに効果と誤りを確かめながら対象を広げていきましょう。

執筆者:コマニ

会計×AI.com運営者。経理歴20年。製造業・IT企業の経理部門で実務を経験後、中小企業のクラウド会計とAI導入を支援しています。

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中小企業の経理現場でAI・クラウド会計の導入を支援。現場で本当に使える効率化のヒントを発信しています。

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